SMSの自動送信はどんなシーンで活用できる?

そもそもSMSとは「ショート・メッセージ・サービス」の略称です。スマートフォンやガラケーなどの携帯電話端末から、電話番号を使用してメッセージのやり取りを行える機能のことを指します。SMSはほとんどの携帯電話端末に備わっている機能のため、メッセージサービスの中でも認知度は高いといえるでしょう。
ただ、SMSの標準機能では自動送信を行うことはできず、SMS配信サービスを利用することで実現可能です。SMS配信サービスではショートメッセージの自動送信機能を提供していることが多く、主にサービスの会員登録時における本人認証や、レストラン・宿泊施設等の予約確認やリマインド通知などに活用されています。
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会員登録時などの本人認証
新規顧客がサービスの会員登録を行った際に、SMSでワンタイムパスワードを自動送信し、本人確認を行うことがあります。これは「SMS認証」と呼ばれており、身元確認を行って取得する電話番号を使用するため、セキュリティ対策の観点から本人確認の手続きに活用されています。
会員登録時以外にも、口座の引き出し情報の確認、個人情報の変更、別デバイスからのログインに関する確認などに活用可能です。
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予約確認やリマインド通知
SMSの自動送信の活用方法の1つに、予約確認やリマインド通知があります。ホテルやレストランなどの予約が完了した時点で、予約完了の通知や予約日の確認メッセージを送信する活用方法です。また、予約日前日に自動送信するリマインド通知も設定できます。
直前のキャンセルによる機会損失を防ぐと共に、予約者側は簡単に予約内容を確認できるので、双方にとってメリットがあるといえるでしょう。
顧客に向けて必ず配信したいお知らせ
顧客に必ず知ってほしい情報をSMS上で配信する活用方法もあります。例えば店舗やwebサイトの移転などの緊急連絡、不正アクセスの疑いがあった際のセキュリティ通知、クーポン配布・アンケート調査などのキャンペーン告知などが考えられるでしょう。
webサイトやアプリ上だけでの告知よりも、顧客に向けてダイレクトに通達できるため、重要度の高いお知らせをより多くの顧客に周知することが可能です。
荷物の到着連絡
宅配・デリバリーサービスにおける荷物の到着連絡にも、SMSの自動配信が活用できます。特に近年はインターホンを鳴らさず、玄関先や宅配BOXに荷物を置く「置き配」が主流になりつつあるため需要も高いでしょう。
しかし、それと同時に宅配業者の不在通知を装ったSMS詐欺も横行している現状もあります。そのため、メッセージ文面の工夫や配慮などが必要です。
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SMSの自動送信に必要なAPIについて

専用のAPIを取り扱うSMS配信サービスは複数あり、違いがわからない方も多いと思います。APIを選ぶ際のポイントとして、「SMSの到達率を最大限発揮できるか」「具体的な事例が公表されているか」の2点に気を付けると良いでしょう。
APIとは
APIとは、「Application Programming Interface」の頭文字をとった略称であり、ソフトウェアの一部機能を、他のソフトウェアで利用するための仕組みのことです。通常SMS送信サービスは各サービスの管理画面からしか送れませんが、APIを利用したSMSを使うと自社システムから送信できるようになります。
また、自動送信機能を利用するためには、SMS配信サービスとの契約、配信用APIの取得が必要です。API連携することで、新たな配信ツールを使用してSMSの作成、送信の手間を省けて業務の効率化にも役立ちます。
APIを選ぶ際のポイント
現在、多くの法人向けSMSサービスからAPIが提供されています。受信する端末によって環境依存文字や文字数制限が異なるだけでなく、サービス提供会社や扱っている機能によって費用の差があります。
各SMS配信サービスにおける機能の違いは、次のような点です。
- 国内直収接続と国際網接続の2種類の接続方式
- 長文対応や短縮URLなど、送信文の拡張性
- 管理画面の使い勝手や操作性
- 同時配信の最大送信数を決めるSMS配信規模
上記のポイントはSMSの到達率や運用効率にも影響を与えるため、複数のSMS配信サービスを比較して選択することが必要です。自社が求める運営方法をどのSMS配信サービスを利用すれば実現できるのか、しっかりとリサーチを行い見極めるようにすると良いでしょう。
SMSの到達率を最大限発揮できるか
SMSの魅力である到達率の高さですが、利用する配信サービスによってはこの機能を最大限に発揮できない恐れがあります。SMSが届かない主な原因は次の3つです。
- 携帯端末の契約者が変更されていないか判定する機能がない
- MNP転入後など適切なキャリア判定ができていない
- キャリアによる受信拒否設定に引っかかっている
前者2つに関しては、携帯端末の契約者が変更されていないかの判定機能やMNP判定機能の備わったサービスを選ぶことで対処可能です。「MNP」とは電話番号を変えないまま他の携帯キャリアに変更(乗り換え)することです。
3つ目のキャリアによる受信拒否設定に関しては、国内キャリアとの直に接接続を行っているサービスを選ぶことで対処可能です。
具体的な事例が公表されているか
API連携に関する具体的な事例が多いほど、システム連携がしやすいAPIであることがわかり、求める使い方ができるかどうかも判別できます。サービス内容やAPI連携の詳しい情報はもちろん、どのような事例や実績があるのかを合わせてチェックすると良いでしょう。そのほかAPI連携をする上での自社側で必要な開発工数や、導入や運用におけるサポートの充実度、そもそもSMS配信サービスのAPIが対応しているかなども注視してみてください。
API仕様をしっかりと把握すると共に自社で行いたいことを明確にし、同様の事例があるかどうか確認することも重要です。
APIが不要なケース
SMSの自動送信には配信用APIが必要ですが、特定の機能だけならAPI導入なしで利用できるケースがあります。
使用したい機能が次の2つだけならAPIは不要です。
- SMSの一斉送信や個別チャット
- 特定のフィルターで抽出したユーザーへのメッセージ(未払いユーザーへの督促状送信など)
問い合わせに対して個別で対応できたり、メッセージの一斉送信が低頻度であったり、自動送信で得られる恩恵がそこまで大きくない場合はAPIの導入が不要になる可能性があります。
自社が想定するSMSの活用方法と配信サービスの標準機能を照らし合わせて、判断すると良いでしょう。もちろんSMS配信サービス提供会社に問い合わせてみることも大切です。
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SMSを効果的に活用するポイント

メッセージの内容を工夫し、自動送信と合わせて通常のSMS機能を併用することで、より効率的かつ効果的な顧客への通知が可能です。ここでは実際の活用方法を交え、SMSを効果的に使ういくつかのポイントをご紹介します。
内容は簡潔にまとめる
SMSの開封率を上げるには、文章を簡潔にまとめることが重要です。分かりやすく視認性の高いメッセージであればユーザーの目に留まりやすいため、ポップアップ通知に表示される冒頭文だけで、伝えたい内容をまとめることを意識すると良いでしょう。
SMS配信サービスで効率的に配信する
API連携による自動送信の他にもビジネスに活用できる機能があります。例えば、テンプレート登録機能で定期的に送信するメッセージのひな形を作成できたり、配信時間を指定して開封率の高い時間帯を狙ってみたりなど、効率的かつ効果的に活用することが可能です。
顧客全体に一斉送信
携帯端末から送信されたSMSでは個別にしかメッセージを送れませんが、SMS配信サービスを使えば、顧客全体にメッセージを一斉に届けることができます。多くのビジネスシーンでは同じ文面のメッセージを送信する場合が多いので、この一斉送信機能を利用しない手はありません。
さらに配信予約機能を利用することで、事前に設定した日時にメッセージを一斉送信することも可能です。
選別したユーザーに個別配信
SMS配信サービスでは選別した顧客に対し、個別でメッセージを配信できます。例えば、「誕生日を迎える顧客に特典クーポンを配信する」など、多様なシーンで役立てることが可能です。
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SMS配信サービスの候補として、ぜひご検討ください。
SMSを配信する際の注意点
SMS配信をする際には次のポイントを知っておきましょう。
- SMSは1通送信するごとに料金が発生する
- 送信できるのはテキストのみ(画像や動画は不可)
- ガラケーなど、相手先によって受信できる文字数が変動する
画像や動画でPRしたい場合はメッセージ内に専用のURLを貼り付け、そこから画像や動画ページに誘導するなどの工夫をすれば問題ないでしょう。
SMSの自動送信をうまく活用しよう

今回はSMSの自動送信サービスについてご紹介しました。SMSの自動送信は本人認証やリマインド通知、お知らせ配信など、さまざまな用途で活用できます。またSMSの自動送信を利用する場合、SMS配信サービスの導入は必要不可欠です。
ただ、一斉送信や特定のユーザー限定配信であれば、元来備わっているSMS機能だけで十分に活用できます。SMS配信サービスは提供元によって強みや特徴がさまざまなので、自社が求めるSMS配信を実現できるのかという観点で選ぶことが重要です。
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