SMSで写真や動画は送れる?
SMSで写真や動画を送ることはできるのでしょうか。ここでは、SMSの概要や写真・動画の送受信について解説します。
SMSとは
SMSとは、ショート・メッセージ・サービスの略で、比較的短いテキストを送れる通信手段のことです。携帯電話番号のみで、全角70字までのテキストを送受信できるのが最大の特長で、ほとんどの携帯端末に標準で搭載されています。
SMSでは写真や動画は送信できない
では、SMSでは、写真や動画は送ることができるのでしょうか。
結論からお伝えすると、SMSでは写真を送ることはできません。携帯電話に標準搭載されているSMSで送れるのは「テキストのみ」です。
基本的にSMSは、テキストだけを送るサービスとして開発されたものです。インターネット回線ではなく電話回線を利用し、比較的短い文章をやり取りする通信手段であるため、SMSからは写真画像のような容量の大きなデータを送ることができないのです。
メール(MMS)との違い
MMSとは、マルチメディア・メッセージング・サービスの略で、いわゆるキャリアメールを指します。携帯端末を新規契約すると発行される、キャリア独自のメールアドレスを使いチャット形式でやり取りができるサービスです。
SMSと異なるのは、MMSには文字数に制限がないことと、メールアドレス宛てに送信することです。インターネット通信を利用して送受信するので、幅広いデータを送受信できるのも特長の1つです。写真や動画のほか、音声データやリンク付き画像などを添付することができます。
SMSについてはこちらでも詳しくご紹介しています。
関連コラム:SMSとは?仕組みや料金システム、届かないときの解決方法などを解説
SMSで写真や動画を送る方法
SMSで写真や動画を送る方法がまったくないのかというと、そうではありません。一工夫することで、SMSから写真や動画を送る方法があります。
クラウド上のストレージサービスと短縮URLサービスを活用する
SMSで写真や動画を送る方法として挙げられるのが、写真を別途クラウド上のストレージにアップロードし、そのURLをSMSで送る方法です。
インターネット上で画像やファイルを保管できるオンラインストレージには、たとえば「Googleドライブ」や「Dropbox(ドロップボックス)」などがあります。どちらも無料で利用でき、一定量までのストレージ容量が割り当てられます。
写真を保管したフォルダにはURLが付与され、URLのアクセス権限は任意で変更できます。誰でも見られる設定にすれば、URLを送られた人は写真の保管先へアクセスし、写真の閲覧やダウンロードができるのです。つまり、このフォルダのURLをSMSから送ることによって、写真を届けられるというわけです。
ただし、フォルダのURLは長すぎて、SMSで送りきれないことがあります。そんなときは、URL短縮サービスを活用すると便利です。URL短縮サービスとは、URLを圧縮して20字程度の短いURLへ変換してくれるサービスです。
サイト上に短縮したいURLを打ち込むと、数秒で短縮URLに変換してくれる無料のサービスもあります。このようにURL短縮サービスを使って短いURLを生成し、SMSから送るようにすると良いでしょう。
SMS以外のサービスを利用する
SMS以外のサービスを使って送る方法もあります。
+メッセージ(プラスメッセージ)の利用
デジタル端末やSNSの発達とともに、SMSでも写真や絵文字、スタンプを送りたいというニーズが高まってきました。そこで、大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)を中心に、SMSの機能拡張が進められています。それが「+メッセージ(プラスメッセージ)」と呼ばれるサービスです。
+メッセージとは、SMSを進化させたメッセージアプリで、電話番号を利用して写真やスタンプも送れるサービスです。+メッセージは、2019年5月9日にサービス提供がスタートしたSMSの後継となるメッセージサービスで、ユーザーはアプリをダウンロードして使用します。
これまで使われてきたSMSは電話回線を利用するものでしたが、+メッセージはインターネット回線を利用するため、容量の大きなデータの送受信が可能になりました。この+メッセージを活用することで、写真や画像も送ることができます。
+メッセージは、ドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアに共通するアプリとなっています。大手3キャリアの国内シェアを合わせると80パーセントを超えることから、多くの方が写真などのデータの送受信が可能です。
文字制限についても、全角で2,730字にまで大幅拡大しています。電話番号だけで、より豊かなコミュニケーションを可能にしたのが+メッセージなのです。
※2018年5月以降に発売されたAndroidスマートフォン・タブレットには、+メッセージアプリがプリインストールされています
【iPhoneの場合】iMessageを利用する
iPhoneには、iMessageというサービスがあります。iMessageは、電話番号やApple IDなどを利用してメッセージを送受信することができるiPhone専用のSMSです。このiMessageでは、画像や動画を送信することができます。
【Androidの場合】標準のメッセージアプリを利用する
Androidにも「Messages」や「Googleメッセージ」といったメッセージアプリがあります。これらのメッセージアプリであれば、画像や動画を送ることが可能です。
MMSを利用する
MMSは、上述でも解説のとおり、キャリア独自のメールアドレスを使ってやり取りができるメールサービスです。テキストだけでなく、絵文字や写真・動画をチャット式で送信することができます。
しかし、格安SIM業者ではキャリア独自のメールアドレスが使えないことからMMSも利用することができませんので、ご注意ください。
SMS以外の方法の問題点
SMS以外の方法を利用するには、1つ問題点があります。
利用者同士でないと送受信できない
まず、+メッセージが使えるキャリアは、ドコモ、au、ソフトバンクの3つに限られています。楽天モバイルは未だ対応しておらず、3キャリア以外の格安SIMユーザーには+メッセージを送信できません。
またiPhoneのiMessageやAndroidのメッセージアプリは、同じiPhone同士や同じアプリを利用している者同士でしか送ることができません。
そのため、格安SIMを利用している方や他の種類の携帯電話を利用している方に送る場合は、写真をオンラインストレージへ保管し、URL短縮サービスで圧縮した短縮URLをSMSで送るようにしましょう。
アクリートの+メッセージ(プラスメッセージ)×SMSサービスが課題を解決
アクリートでは、SMS配信サービスを提供しています。SMSだけではなく、+メッセージの公式アカウントサービスを一元的に企業や自治体等に提供するサービスも行っております。
+メッセージ利用者には、画像や動画を利用したリッチコンテンツ等を含んだメッセージを送ることができます。
また、+メッセージを利用していない方にも、テキストメッセージを送ることが可能です。
企業が+メッセージ(プラスメッセージ)×SMSサービスを利用するメリット
企業が+メッセージ×SMSサービスを利用するのは、さまざまなメリットがあります。
公式アカウントとして送ることができる
公式アカウントとして、+メッセージを送ることができます。そのため、導入企業様のメッセージには、公式マークが付与されます。
近年、なりすましによるフィッシングメッセージが増加していて、メールアドレス宛てのメールには不信感を抱いてしまうユーザーも多くいます。公式マークがついていることで、受信するユーザー側も安心してメッセージを読むことができます。
また、携帯キャリアの公式アカウントリストにも掲載が可能です。ユーザーの獲得導線として活用できます。
より多くの情報(リッチコンテンツ)を届けることができる
+メッセージの利用者には、動画や画像といった情報を届けることができます。電話番号だけで、テキストでは伝えきれない情報を送ることが可能です。
また、選択式の質問等もカルーセルを用いて送ることができ、アンケートの回収にも役立ちます。
開封確認ができる
+メッセージを利用することで、受信したユーザーが開封したかどうかを確認することができます。開封率を元に、メッセージの送信時間や内容の再考に役立てることが可能です。
一元管理ができる
アクリートの+メッセージサービスでは、3キャリアのメッセージアプリを一元管理することができます。配信や通知、カスタマーサポート対応なども充実しています。
まとめ
SMSでは写真を添付して送ることはできませんが、写真を保存したオンラインストレージを活用したり、+メッセージを利用したりといった工夫によって、写真の送付も可能です。
オンラインストレージを活用する方法では、写真を入れたフォルダのURLを相手に送信します。URLは文字数が多いため、URL短縮サービスで20字前後まで圧縮したURLを送信すると良いでしょう。
+メッセージを利用する場合は、メッセージに写真をそのまま添付して送信できます。+メッセージでは、スタンプや写真、地図情報など100MBまでのデータを送れるため、簡単に情報共有ができます。
SMSを利用して手軽に写真を送りたい場合は、オンラインストレージのフォルダをURL共有するか、+メッセージからの送付を検討してみましょう。