リピーター獲得の重要性とは？
まずはリピーター獲得の重要性を再認識し、リピーター獲得への意識を高めていきましょう。
顧客状態における3つの段階
顧客状態は次の3つの段階に分けられます。
- 一般客
- 流行客
- 優良客
「一般客」とは購入頻度の低い顧客のことです。また、新規顧客も一般客と同じくくりになります。
次に「流行客」とは、セールやキャンペーンなど商品が安くなるタイミングで購入する顧客のことです。商品の購入は割引されたタイミングであるため、利益率は低めの傾向にあります。
そして「優良客」とは、何度も購入してくれる顧客のことです。売り上げのほとんどはこの優良客が占めるため、優先順位も一番高くなります。
何故リピーター獲得が重要か
リピーター獲得が必要な理由は「企業やブランドの売上を支えている存在」だからです。 定期的に購入してくれる優良客は割引前の商品を購入しているため、利益率が高く、売上に大きく貢献してくれます。 そのため、優良客を増やすことが売上アップ・維持に直結します。新規顧客からどのようにリピーターになり、優良客になってもらえるかが大事なポイントです。
リピーター獲得のメリットとは？
リピーター獲得のメリットは下記の4つです。
- 客単価向上による売上向上
- 良い口コミの発信による広告効果
- 集客コストの削減
- LTV（顧客生涯価値）の増加
順に解説していきます。
客単価向上による売上向上
リピーター獲得における最大のメリットは、売上向上です。リピーターは定期的な商品購入が見込めるほか、購入単価が高いため継続的な売上を出してくれる存在です。 割引セールやキャンペーンは、売上を上げられるものの客単価自体は低い傾向にあります。しかし、リピーターはセール時以外にも定期的に来店するため売上向上が期待できます。
良い口コミの発信による広告効果（新規顧客の獲得）
リピーターの中には、自身が購入した商品やサービスを他者に紹介してくれるケースがあります。実際にSNS上で自分が普段利用する店舗の商品を紹介し、一気に広がりを見せるケースも多々見られます。
もしリピーターがSNSで良い口コミを発信すれば、それに興味を持った潜在顧客に購入されます。その顧客が新たなリピーターとなることもあるのです。
集客コストの削減
前述の広告効果につながるもので、リピーターが口コミを発信すればそれは自然と広告になります。一般的な顧客はもちろん、インフルエンサーなど発信力のある顧客であれば、さらに効果は倍増します。
そうなれば集客コストをかけずに、新規顧客の獲得が可能です。
広告には莫大な費用がかかることも少なくないため、集客コストを減らしつつ新規顧客を獲得し、利益を上げられるのは大きなメリットです。
LTV（顧客生涯価値）の増加
リピーターを獲得するとLTV（Life Time Value）が増加します。
LTVとは顧客生涯価値のことで、ある顧客から生涯に渡って得られる利益のことを指します。そのため、LTVが増加すれば長期的な利益を見込むことができます。
顧客がリピーターになる理由・ならない理由
リピーターの重要性を知ったことで、実際に獲得を目指す気持ちが高まってきたかと思います。 ここではリピーター獲得を目指す前に「顧客がリピーターになる理由とならない理由」を解説します。
顧客がリピーターになる理由
顧客がリピーターになる理由は、その商品やお店に価値を感じるためです。飲食店を例とした場合の以下の具体的な理由をみていきましょう。
- 値段
- 接客
- イベント
- 店の雰囲気
- クオリティ
適切な価格設定はもちろん、接客のクオリティや店の雰囲気は「また行きたい」と思わせる際に欠かせない項目です。しかしこれらすべてを満たすことは難しく、そのため、いずれか1つでも特化することを目指し、競合との差別化を図りましょう。
自分がお客様の立場に立ち、どのようなお店に通いたくなるのかを考えることが大切です。ユーザーニーズを徹底的に分析することで、特化すべき項目と最適な方法が見えてきます。
顧客がリピーターにならない理由
顧客がリピーターにならない理由は、お店の存在が印象付けられていないためです。
もちろん、お店の対応や商品に不満をいだいている可能性もありますが、不満を抱いている訳では無いが「印象がない」ということから、 来店しないという人も多くいます。その場合は、再来店につなげる工夫や、印象づけるようなアクションを模索しましょう。
リピーターを増やす方法5選
リピーター獲得の知識がついてきたことで、具体的な施策を検討しやすくなってきたのではないでしょうか。ここからはリピーターを増やす方法を5つ紹介します。
「リピーターが増えない」と悩んでいる企業は、こちらを参考にしてみてください。
顧客データを分析しニーズに合わせた戦略を行う
リピーターを獲得する前に、まずは自社の顧客の分析を行いどんな顧客がいるのか知ることが大切です。一般客とリピーターの年齢、性別の違いなどを把握し、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを考えましょう。
顧客の特徴や行動パターンを分析すれば、顧客が何を求めているのかが分かり、リピーター獲得への戦略を出せるようになります。
特別感のあるサービスを用意する
来店する顧客は「特別感」を求めています。
「自分だけ」「この店でだけ」を提供できれば、リピーターとなる確率がアップします。具体的には、ポイントカードの導入や定期的なメルマガ、リピーターのみに案内するセール等があります。
何度も来店しているからこそ感じられる特別なバリューを用意しましょう。
メルマガ・ショートメッセージ（SMS）などで定期的な来店を誘導する
印象が薄い店舗の場合、顧客は店舗自体の存在を忘れている可能性があります。 しかし、定期的にメルマガやショートメッセージ（SMS）で情報発信を行えば、普段は来ない顧客にも店舗の存在を思い出してもらえます。
内容としては、新商品の紹介や優待セール。またお店に関する近況も適しています。季節に合わせた売場づくりの様子や、スタッフの近況など、店舗に親しみを感じる内容がおすすめです。
口コミを参考にする
公式サイトやSNSでの口コミの中には、顧客が自社の製品やサービスに対してどのように感じているのかが書かれています。 これらの口コミを分析することで自社サービスの良い面や改善点が見えてくるでしょう。
良い口コミはもちろん、悪い口コミにも積極的に触れていきましょう。悪い口コミには改善点がダイレクトに書かれています。 顧客の声を活かすことで、「顧客のためのサービスづくり」が可能となります。
ファンコミュニティを作成する
ファンコミュニティを公式で作成することにより、リピーター同士が交流できる場所を作れます。
これにより自社ブランドにより愛着を抱いてもらえるきっかけとなります。
優良顧客になってもらえるかが重要！
リピーターを獲得することは、事業の継続や売上アップ、事業拡大のためにも重要なことです。 そのためには、顧客層やユーザーニーズの分析が必要となってきます。 どのような業種でも、継続的に利益を生んでくれるリピーターは貴重な存在ですし、優良顧客になってもらうためには的確な施策が欠かせません。
本記事で紹介した方法や成功事例をぜひ参考にしていただき、リピーター獲得のための施策を実行して、安定した売上確保を目指しましょう。
