SMSで督促するメリットとは?注意点やサービスの選び方、活用事例も解説
本記事では、SMSで督促を行うメリットや注意点、SMS送信サービスの選び方、活用事例について解説します。
顧客への支払い督促では、「電話をかけてもつながらない」「郵送は確認してもらっているのか不安」といった悩みを抱える担当者も多いのではないでしょうか。従来の電話や郵送連絡と合わせてSMSを活用することで、より効率的に督促業務を進めることが可能です。SMSは携帯電話番号にメッセージを送るため、メールより到達率が高く、督促の手段として注目されています。
SMSによる督促は、主に次のようなシーンでの活用が期待できます。
- 公共料金
- 家賃
- クレジットカード決済
- ネットショッピング
- 保険など
上記の例に加え、税金の督促にSMSを採用している自治体も増えており、連休前の支払い通知など滞納防止にも活用されています。
この記事では、SMSで督促するメリットやサービスの選び方、注意点をわかりやすく解説します。
SMS督促とは?
SMS督促とは、支払いの遅延や未納が発生した顧客に対し、電話や郵送ではなくSMS(ショートメッセージサービス)を用いて支払いを促す手法のことです。携帯電話番号宛に直接メッセージを送れるため、電話のように担当者の手間がかからず、郵送のように到達までに時間もかかりません。さらに、支払いページへのURLを記載して顧客をそのまま誘導できる点も特徴で、入金手続きをスムーズに完了してもらいやすくなります。督促業務の効率化や未収金の早期回収を目的に、SMS督促を導入する企業や自治体が増えています。
SMS・電話・郵送による督促の違い
SMSのほかにも、電話や郵送などの方法で督促を行うことができます。SMS督促の特徴を理解するために、電話や郵送との違いを確認してみましょう。
比較項目 | SMS | 電話 | 郵送 |
コスト | 比較的抑えやすい | 通話料や人件費がかかる | 郵送料や印刷費がかかる |
一斉送信・送付 | ◎ | △ | ○ |
即時性 | ◎ | ◎ | △ |
担当者の負担 | 比較的少ない | 大きな負担になりやすい | 発送準備などの負担がある |
双方向のやり取り | サービスによって可能 | 可能 | 即時でのやり取りは難しい |
SMSは、一斉送信や予約配信などを活用することで、複数の顧客へ効率的に督促できます。一方、電話はその場で相手とやり取りでき、郵送は書面で通知できる点が特徴です。このように、SMSは電話や郵送とは異なる特徴を持ちます。
SMS督促の活用事例
SMS督促は、支払いや納付が必要な顧客・利用者への連絡手段として、さまざまな業界・分野で活用されています。主な活用事例は次のとおりです。
- クレジットカード会社
- 不動産会社
- 自治体・公共機関
クレジットカード会社
クレジットカード会社では、利用料金の未納が発生した際の督促連絡手段としてSMSが活用されています。電話がつながりにくい相手にも直接メッセージを届けられるため、支払い忘れの防止や早期の入金につなげやすい点がメリットです。
不動産会社
不動産会社では、賃貸物件の家賃支払いが遅れた入居者への督促手段としてSMSが使われています。電話をかける前段階の通知として活用することで、督促業務の負担軽減にもつながっています。
自治体・公共機関
自治体や公共機関では、税金や保険料の納付案内、また未払い時の督促手段としてSMSの導入が進んでいます。従来の郵送通知に比べてコストを抑えられるうえ、納付忘れの防止にも役立っています。
SMSで督促する4つのメリット

- 運用コストが安い
- スマホにもガラケーにも送信できる
- メッセージの送信に手間がかからない
- 回収漏れ・支払い遅延を防止できる
SMSで督促する主なメリットは、運用コストや送信にかかる手間を抑えられるほか、幅広い携帯電話に送信でき、回収漏れや支払い遅延の防止につなげられることです。ここでは、SMSで督促する4つのメリットについて解説します。
①運用コストが安い
電話や郵送による督促の一部をSMSに置き換えることで、コストを抑えられる可能性があります。SMSにかかるコストは電話や郵送に比べて安いからです。例えば電話の場合は通話料金、郵送の場合は切手代と印刷代がかかります。
一方でSMSは、一般的に1通10~15円程度と、電話の通話料金や郵送の切手代・印刷代に比べて安価です。またSMSは一斉送信も可能なので、電話や郵送の場合に発生していたオペレーターの配置や発送準備などの煩雑な業務を大幅に効率化することができ、人件費の面でもコスト削減につながります。
②スマホにもガラケーにも送信できる
総務省 情報流通行政局の「令和7年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、令和7年8月末時点の個人のスマートフォン保有率は78.9%であることがわかっています。スマホの保有率が高くなっていますが、ガラケーを使用している人も一定数います。SMSはスマホだけでなく、ガラケーにも送信可能です。
出典:総務省 情報流通行政局「令和7年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」
SMSは携帯電話番号を宛先として送信する仕組みのため、端末の種類を問わず幅広い顧客への連絡手段として活用できます。
また、携帯電話会社(携帯キャリア)を乗り換えた場合でも、MNP制度を利用して同じ電話番号を継続していれば、その番号宛にSMSを送信できます。さらに、SMSは受信すると画面にポップアップ表示されるため、相手が気づきやすい連絡手段です。
③メッセージの送信に手間がかからない
電話や郵送で督促する場合、1件ずつ連絡したり1通ずつ書面を準備したりする必要があります。また、電話では顧客と直接やり取りするため、オペレーターに心理的な負担がかかることもあります。
SMS送信サービスを利用することで、一斉送信によって作業の手間を軽減できるほか、顧客と直接会話する必要がないため、担当者の心理的負担の軽減にもつながります。
また、サービスによっては、一斉送信する文面の一部(相手先の氏名や滞納金額など)を送る相手に合わせて差込編集することも可能です。
④回収漏れ・支払い遅延を防止できる
SMSは支払期日より前に送信することも可能なため、督促だけでなくリマインドとしての活用もできます。期日が近づいたタイミングで通知しておけば、顧客のうっかりした払い忘れを未然に防止でき、予防的な効果も期待できます。結果として、回収漏れや支払い遅延の発生自体を抑えることにもつながります。
なお、株式会社アクリートでは、SMSで決済用URLを直接送信できる『Pay-ms(ペイムス)』を提供しています。請求業務の効率化を検討している場合は、アクリートにご相談ください。
アクリートの「Pay-ms(ペイムス)」についての詳細はこちら
SMSによる督促の主なやり方
手動送信 | SMS送信サービス | 督促代行 | |
特徴 | スマホ・携帯電話から1件ずつ個別に送信する | システム上から一斉送信や予約送信ができる | 督促業務の一部または全部を外部へ委託できる |
メリット | 新たなシステムを導入せずに始められる | 複数の宛先へ効率的にSMSを送信できる | 自社の人的リソースを抑えられる |
注意点 | 件数が増えると手間がかかり、対応漏れが発生する可能性がある | 導入・送信などに費用がかかる | 委託費用がかかり、委託先の選定も必要 |
向いているケース | 少人数へ個別に連絡したい場合 | 一斉送信や予約配信などで督促を効率化したい場合 | 督促業務を外部へ委託したい場合 |
SMSで督促を行う方法には、大きく分けて「手動送信」「SMS送信サービスの利用」「督促代行への委託」の3つがあります。それぞれ特徴や向いているケースが異なるため、自社の督促件数や運用体制に応じて選ぶことが重要です。まずは、3つの方法の違いを表で確認してみましょう。
手動送信
手動送信は、担当者がスマホや携帯電話から1件ずつメッセージを入力して送信する方法です。新たなシステムを導入せずに始められる一方、督促件数が増えるほど作業に時間や手間がかかり、対応漏れが発生する可能性もあります。そのため、督促件数が多い場合には適していません。
SMS送信サービス
SMS送信サービスを利用すれば、システム上から複数の宛先へ一斉送信や予約配信が可能です。サービスによっては、氏名や滞納金額などを差し込んだメッセージも一括で作成できるため、督促業務の効率化につながります。督促件数が多い企業や自治体などに適した方法です。
督促代行
督促代行は、督促業務そのものを専門の代行会社に委託する方法です。督促業務に関するノウハウを持つ事業者へ委託することで、自社の人的リソースを抑えながら未収金の回収を進められます。ただし、委託費用が発生するため、督促件数や予算、自社の運用体制などを踏まえて利用を検討する必要があります。
また、委託先が債権回収業務を適法に行える事業者かどうか(債権管理回収業に関する特別措置法に基づく許可を得た事業者か等)を確認することも大切です。
SMSでの督促状・督促メールの注意点

SMSで督促連絡を行う際は、法律を順守するとともに、誤送信や詐欺と誤認されるリスクにも注意が必要です。主な注意点は次のとおりです。
- 特定電子メール法を順守する
- 個人情報漏えいのリスクがある
- 詐欺と誤認される場合がある
特定電子メール法を順守する
SMSであっても、広告・宣伝を目的としたメッセージは特定電子メール法の規制対象となります。支払いを求める督促そのものは原則として広告・宣伝には該当しません。ただし、督促の文面に自社サービスやキャンペーンなどの案内を併記すると、広告・宣伝を目的としたメッセージと判断される可能性があります。督促SMSを作成する際は、内容や目的を明確にしましょう。
個人情報漏えいのリスクがある
SMSによる督促では、顧客の電話番号などの個人情報を取り扱います。送信先を誤ると、支払いに関する情報が第三者に伝わる可能性があるため注意が必要です。送信先の確認や適切な情報管理など、誤送信を防ぐための対策を行いましょう。
詐欺と誤認される場合がある
架空請求のSMSが不特定多数に送信された事例もあることから、督促メールを詐欺だと誤解する方もいます。過去には送信元を偽装したフィッシングメールが出回り、大手企業が公式サイトで注意喚起を行ったケースもあります。
SMSは一般的なメールに比べて到達率が高いといわれていますが、開封率とイコールだとは限りません。そのため、SMSで督促状や督促メールを送信する際には、詐欺メールだと誤解されないように送信元を明確にしておくことが大切です。
督促に役立つSMS送信サービスの選び方

- 接続方式は「国内直収接続」に対応している
- LGWANに対応している
- 予約配信できる
- 双方向通信を実現できる
- 料金体系が自社に合っている
- 決済用URLを送ることができる
SMS送信サービスを提供している事業者は多く、サービス内容や料金などはさまざまです。そのため、督促に利用するSMS送信サービスを選ぶ際は、到達率や機能、料金体系などを比較することが大切です。
接続方式は「国内直収接続」に対応している
SMSの接続方式は大きく分けて「国内直収接続」と「国際網接続」の2種類があり、それぞれ送信元から送信先までのルートが異なります。接続方式の大きな違いは、利用する回線網が国内か海外のいずれかという点です。
【国内直収接続】
国内直収は、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなどの国内の携帯キャリアと直接接続する仕組みです。安定した到達率が期待できるため、督促など確実に情報を届けたい用途に適しています。
また、利用するためには、どこの企業がどういった用途でどの番号を送信元にするのか、事前に携帯キャリアに申請し審査を受けなければいけません。
【国際網接続】
国際網接続は、海外の回線網を通じてSMSを送信する仕組みです。国内直収接続とは異なり、国内キャリアによる事前審査を経ずに送信されます。また到達率が低く、確実にSMSを届けたい場合は不向きです。
国際網接続はフィッシングメールによる詐欺が多発したことにより、キャリアやユーザー側で受信拒否設定しているケースが多く国内直収に比べてSMSの到達率が低い傾向にあります。フィッシングに間違われず確実にSMSを送信したい場合は、国内直収接続を導入しているSMS送信サービスの利用がおすすめです。
LGWANに対応している
自治体での導入をご検討の方はLGWAN対応しているサービスかどうかも確認が必要です。LGWANとはLocal Government Wide Area Networkの略称で、日本語では総合行政ネットワークと訳されます。
国や地方公共団体などの行政間の情報交換を目的として構築されたネットワークで、高いセキュリティレベルを保つことが可能です。多くの自治体では、LGWANに対応したSMS送信サービスを税金の督促や貸出物の返却を促す際などさまざまなシーンで利用しています。
さらに、SMSでは電話番号などの個人情報を取り扱うため、ISMSなど第三者機関による認証の取得状況をはじめ、サービスのセキュリティ体制も併せて確認しましょう。
予約配信できる
SMS送信サービスごとに利用できる機能が異なるため、自社が必要とする機能があるかどうかをチェックしましょう。SMS送信サービスで利用できる機能の一つに予約配信があります。
予約配信は指定した日時にSMSを自動送信できる機能です。SMSで督促する場合、支払い日前のリマインドや支払い日を過ぎた後の滞納通知など配信のタイミングを事前に設定しておけば、その都度配信作業を行う必要がなく、業務の効率化につながります。
予約配信はSMS送信サービスで利用できる機能として一般的です。無料で利用できるケースもあるため、他の機能や料金などを比較して選ぶとよいでしょう。
双方向通信を実現できる
SMSの通信方式には単方向と双方向の2種類があります。単方向通信はメッセージを送信するだけなので、告知やクーポンの配布に適しています。一方の双方向通信はメッセージを送信するだけでなく、相手からのレスポンスを受けることが可能です。
SMSで督促する際には、単方向通信ではなく双方向通信が利用できるSMS送信サービスがおすすめです。メッセージを受け取った相手が支払いの金額や期日などを確認したい場合、単方向通信ではレスポンスに対応できないからです。システムやパソコンでSMSを送受信できれば、問い合わせ対応の効率化にもつながります。
料金体系が自社に合っている
SMS送信サービスの多くは、送信件数に応じて料金が発生する従量課金方式を採用しています。料金体系はサービスによって異なり、初期費用や月額固定費が別途かかる場合もあります。想定する送信件数をもとに、事前に料金プランをしっかり確認しておくことが大切です。
決済用URLを送ることができる
督促や請求業務では、支払いを促すだけでなく、そのまま入金手続きにつなげられるかどうかも重要です。SMSに決済用URLを記載して送信できる機能があれば、顧客はメッセージを受け取ってすぐに支払いページへアクセスし手続きを完了できます。督促から回収までをスムーズに行いたい場合に便利な機能です。
督促の一斉配信も可能なアクリートのSMS配信サービス

SMS送信サービスの数は多く、サービス内容や料金はさまざまです。例えばAPI連携によるSMS認証に特化したサービスもあれば、メッセージ上に記載されたURLのクリック状況からターゲット層を分析するマーケティングに特化したサービスもあります。
督促が目的の場合は、決済との紐づけや双方向通信などの「督促に役立つSMS送信サービスの選び方」で解説した内容を踏まえてSMS送信サービスを選ぶようにしましょう。
アクリートは「日本におけるSMS配信事業のパイオニア」として、信頼性の高いサービスを提供しています。SMSの配信数は国内最大規模を誇り、その豊富な実績と経験から、SMSに関するさまざまなノウハウを提供させていただくことが可能です。
また、SMSを通じて決済用URLをお客様に送信できるソリューション「Pay-ms(ペイムス)」も提供しており、大規模なシステム改修を行わず、既存の業務フローに決済機能を組み込むことが可能です。
アクリートの主な特徴は次のとおりです。
- ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルに対応した直接接続※MVNO(いわゆる格安SIM)にも配信可能
- LGWANにも対応した高セキュリティ
- 予約配信や双方向通信に対応 など
督促連絡のほかSMS認証やコールセンターなどの幅広いシーンでも活用が期待でき、大手を中心に数多くの企業様でご利用いただいております。無料トライアルも提供していますので、SMS送信サービスの導入をお考えのご担当者様は、ぜひご検討ください。
アクリートの「Pay-ms(ペイムス)」についての詳細はこちら
SMSの督促に関するよくある質問
Q:SMS督促は法律上問題ない?
A:自社の売掛金や利用料金の支払いを求めるSMSの送信は、原則として問題ありません。ただし、第三者が督促を代行・委託する場合は、個人情報の取り扱いや関連法令への注意が必要です。
Q:SMS督促が詐欺と誤認されないための方法は?
A:送信元の番号を固定し、企業名や宛名を明記するなど、正規の連絡だと確認できるようにしましょう。また、共通ショートコードを利用するなど、受信者が正規の送信元だと判断しやすい仕組みを活用する方法もあります。
Q:SMS督促は電話督促と比較して効果は高い?
A:SMSと電話にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが効果的とはいえません。顧客の状況や督促の内容などを踏まえ、適切な方法を選択・併用することが大切です。
まとめ|SMSを活用して督促業務を効率化しよう
SMSによる督促は、携帯電話番号宛にメッセージを送信でき、電話や郵送による督促と比べて業務の効率化やコスト削減につなげやすい方法です。未払い発生後の督促だけでなく、支払期日前のリマインドにも活用できます。
一方、架空請求のSMSが不特定多数に送信された事例もあるため、詐欺メールだと誤解する人も多いのが現状です。SMSを開封してもらい未払い金の回収につなげるためには、送信元を明確にして相手に不信感を与えないことが大切です。
SMS送信サービスを選ぶ際は、接続方式や予約配信、双方向通信、料金体系、決済用URLの送信など、自社の督促業務に必要な機能を確認しましょう。自社に適したサービスを導入し、督促業務の効率化とスムーズな回収につなげることが大切です。