RCSとは?機能やメリット・デメリット、ビジネスでの活用シーン、SMSとの違いについて解説
本記事では、RCSで実現できることやRCSを利用できる国内のサービス、RCSを利用する際の注意点を解説します。
RCSは、SMSを拡張した次世代のメッセージサービスで、リッチコンテンツの送受信や既読確認など、従来のSMSにはない機能の利用が可能です。顧客とのコミュニケーション手段としても注目されており、ビジネスシーンでの活用が進んでいます。
「RCSが便利だと聞いたけれども、その詳細を知らない」「RCSがSMSよりも優れている点を知りたい」など、RCSについて情報収集を行っている方も多いのではないでしょうか。
【この記事で分かること】
- SMSとの違いから理解する「RCS」の基本
- RCSで利用できる主な機能
- ビジネスにおけるRCS活用のメリット・デメリット
RCSとは?SMSの代わりとなるサービスの規格

RCSとは、電話番号で送受信ができる新しいメッセージサービスのことです。ファイルの送受信やコンテンツの共有も可能で、開封率もクリックスルー率も比較的高く、世界的に普及が進んでいるサービスです。
ここでは、RCSがどのようなサービスなのかを詳しく説明します。
リッチコミュニケーションサービスの略
RCSは、Rich Communication Service(リッチコミュニケーションサービス)の略称です。SMS(ショートメッセージサービス)の代わりとなるサービスの規格であり、 テキストでメッセージを送るSMSや画像を添付できるMMS(マルチメディアメッセージングサービス)よりも、豊富な機能を備えています。
また、SMSのように電話番号さえあれば送受信できることも特長です。RCSは、よりメッセージ機能が充実した進化版SMSと認識しておきましょう。
RCSの誕生と背景
RCSは、文字数やファイルに制限があった従来のSMSの弱点を克服するために生まれました。
はじめに国際的な通信業界団体「GSMA」が規格を提唱し、2018年からGoogleがAndroid端末の標準機能として強力に推進したことで利用者が急増しています。さらに、2024年にはAppleでもRCSへの対応が進められたことで、Android・iPhoneの両方で利用できる環境が広がってきています。
RCSの主な機能
従来のSMSとは異なり、長文やコンテンツ、ファイルの送受信、位置情報の共有など、RCSにはさまざまな機能が備わっています。RCSは、従来のSMSを拡張したメッセージサービスであり、テキストの送受信に加えて多様な機能を利用できる点が特徴です。
ここでは、RCSの主な機能について解説します。
長文・コンテンツの送受信
RCSでは文字数の制限が緩和されており、長文メッセージの送受信が可能です。また、画像やボタン付きメッセージなどのリッチコンテンツを活用できるため、商品案内やキャンペーン情報などを視覚的に分かりやすく伝えることができます。
既読の表示
RCSには、メッセージの既読状況を確認できる機能があります。これにより、顧客がメッセージを確認したかどうかを把握でき、適切なタイミングでのフォローが可能です。
音声・ビデオ通話
RCSは音声通話やビデオ通話にも対応しており、メッセージのやり取りから通話へとスムーズに移行できます。テキストでは伝えにくい内容を通話で迅速に補足でき、顧客対応の質向上が期待できます。
ファイルの送受信
RCSでは、画像や動画に加えてさまざまなファイルを送受信することが可能です。資料や案内データなどを直接共有できるため、別のツールを利用する手間を省き、業務効率化につながります。
位置情報の共有
位置情報を共有することで、現在地を相手に簡単に伝えることができます。店舗への案内や訪問対応などの場面で活用でき、円滑なコミュニケーションを実現します。
ビジネスでRCSを利用するメリット・デメリット
ビジネスでRCSを利用する際、さまざまなメリット・デメリットがあります。
【RCSを利用するメリット】
- 電話番号だけで送受信できる
- 公式アカウントでなりすまし防止
- 開封率・クリックスルー率が高い
- リッチコンテンツによる訴求力向上
【RCSを利用するデメリット】
- 非対応端末へのSMS対応が必要になる
ここでは、RCSを利用するメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。
RCSを利用するメリット
RCSを利用するメリットとして開封率やクリックスルー率が高いなど、さまざまなものが挙げられます。
電話番号だけで送受信可能
メールアドレスが分からなくても、電話番号のみでメッセージの送受信が可能です。メールアドレスは入力ミスによる誤送信や未達が発生しやすい一方で、電話番号は変更頻度が低く入力ミスも起こりにくいため、メッセージの到達率向上が期待できます。
また、顧客側で新たにアカウント登録を行う必要がないため、コミュニケーション開始までのハードルを下げられる点もメリットです。
公式アカウントでなりすまし防止
SMSでは送信元情報は固定電話番号や共通ショートコードでの表示ですが、RCSでは企業公式アカウントを送信元として表示することが可能です。企業名と認証済みマークを表記することにより、なりすましを防止することができ安全性が保証されます。
開封率・クリックスルー率も高い
RCSは、開封率やクリックスルー率が高いといわれています。画像や動画、ボタン付きのメッセージを配信できるため、従来のSMSよりも視認性が高いのが特徴です。また、RCSはスマートフォンの標準メッセージアプリで確認できることから、ユーザーの関心を引きやすくなっています。
さらに、認証済みの公式アカウントと配信できるため、送信元が分かりやすく、ユーザーに安心感を与えやすい点も特徴です。こうした特徴が、開封率やクリックスルー率の向上につながっていると考えられます。
リッチコンテンツによる訴求力向上
RCSは、画像や動画、ボタン付きメッセージなどのリッチコンテンツを送信可能です。視覚的に情報を伝えられるため、テキストのみのメッセージと比較して訴求力の向上につながります。
また、ボタン操作によるWebページへの誘導や申し込み導線の設計も可能であり、顧客の行動を促しやすくなる点もメリットです。
RCSを利用するデメリット
RCSにはデメリットもあるため、デメリットを理解し、カバーする形で利用するようにしましょう。
非対応端末へのSMS対応が必要になる
RCSはすべての端末で利用できるわけではなく、対応していない端末や設定によっては利用できない場合があります。確実にメッセージを届けるためには、RCS非対応端末に対してSMSへ切り替えて送信する仕組み(フォールバック機能)が必要です。
SMSへの切り替え対応を行うには、配信システムの設計や運用面での工夫が求められます。また、導入時には対応端末や利用環境を踏まえた配信範囲に注意して利用しましょう。
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ビジネスにおけるRCSの活用シーン
RCSは、顧客とのコミュニケーションを高度化できる手段として、さまざまな業務で活用されています。主な活用シーンは以下の通りです。
- 予約確認・リマインド
- キャンペーン通知
- 販促メッセージ
- 配送通知
- 認証コードの送信
- カスタマーサポート対応
RCSはテキストだけでなく、画像やボタン付きメッセージなどのリッチコンテンツを活用できるため、情報伝達の正確性と利便性の向上に寄与します。ここでは、具体的な活用シーンについて解説します。
予約確認・リマインド
RCSは、来店予約やサービス予約の確認、リマインド通知に活用できます。視認性の高いメッセージで日時や内容を伝えられるため、予約のし忘れの防止や顧客満足度の向上につながります。
キャンペーン通知
キャンペーン情報や期間限定の案内を配信する手段としても有効です。画像やリンクを活用することで、訴求力の高いメッセージ配信が可能となり、顧客の関心を引きやすくなります。
販促メッセージ
新商品やサービスの案内、クーポン配信などの販促施策にも活用できます。ボタン付きメッセージを活用することで、購入ページへの誘導や申し込み手続きの簡略化が期待できます。
配送通知
商品の発送通知や配送状況の案内にも適しています。リアルタイムで情報を提供できるため、顧客の安心感を高めるとともに、問い合わせ対応の負担軽減にもつながります。
認証コード
RCSは、企業名と認証済みマークを付けて企業更新アカウントとして送信元を表示できるため、ログイン時の認証コード送信にも効果的です。また、視認性の高いメッセージでコードを届けることができるため、セキュリティ対策と利便性の両立が可能です。
カスタマーサポート
顧客からの問い合わせ対応やサポート業務にも活用できます。チャット形式でのやり取りに加え、画像やリンクを用いた案内が可能なため、スムーズな問題解決を支援します。
国内で利用できるRCSサービス一覧

RCSは、次の国内のサービスでも利用可能です。
- 3社で利用できる「+メッセージ」
- Android標準対応「Googleメッセージ」
- iPhone標準対応「iOSメッセージ」
- 楽天による「Rakuten Linkアプリ」
それぞれの特徴を見ていきましょう。
3社で利用できる「+メッセージ(プラスメッセージ)」
「+メッセージ」は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大キャリアで利用できるRCSです。いずれかのキャリアと契約していれば、 契約者同士でメッセージを送受信できます。利用する際は、無料のアプリをインストールするだけです。
「+メッセージ」ではテキストや画像・動画だけではなく、スタンプも送信できます。無料スタンプは500種類以上あり、スタンプストアからダウンロード可能です。
また、SMSでは送信可能文字数が最大670文字ですが、+メッセージは2730文字とSMSより多く、また送れるデータの容量は最大100MBまでになっているため、送れるコンテンツの量が非常に多いという特長があります。
さらに、受信者がメッセージを開封したかどうか分かる便利な既読機能があります。SMSのように送信料もかからず、パケット通信料のみで利用できる点もメリットに挙げられるでしょう。
Android標準対応「Googleメッセージ」
Androidの端末には標準アプリとして「Googleメッセージ」が備わっています。Android端末を持っている方は、RCSを通じてのメッセージの送受信が可能です。Googleの他のアプリと連携ができたり、AIが搭載されていることから気になることをAIに聞いたりすることができます。
iPhone標準対応「iOSメッセージ」
これまで、iPhoneなどのApple製デバイスはRCSに標準対応しておらず、日本のキャリアでは専用アプリ(「+メッセージ」など)を別途インストールする必要がありました。
しかし、2024年秋にリリースされた「iOS 18」から、iPhoneの標準メッセージアプリでもRCSがサポートされるようになりました。これにより、AndroidとiPhone間で高機能なメッセージのやり取りが可能になっています。
キャリアごとに対応状況が異なるため、利用する際は各キャリアや端末の設定状況を確認するようにしましょう。
楽天による「Rakuten Linkアプリ」
楽天モバイルユーザー専用アプリ「Rakuten Linkアプリ」も、RCSを利用できるサービスです。主な機能は、次の通りです。
- 国内・国際通話
- 国内・国際SMS
- メッセージ
- 連絡先の登録・管理
Rakuten Linkアプリは、音声通話にRCS規格を取り入れ、「国内外で通話し放題」サービスを実現しています。また、国内SMSも無料であり、 最大100人のグループメッセージも行えます。「+メッセージ」よりも利用できる人は限定されてしまいますが、使いやすいサービスとして知られています。
RCSとSMSの違いを比較
RCS | SMS | |
|---|---|---|
宛先 | 電話番号 | 電話番号 |
通信方式 | インターネット通信 | 電話回線網 |
利用料金 | データ通信料が発生(通信契約に依存) | 1通ごとに送信料が発生(従量課金) |
上限文字数 | 実質制限なし | 最大全角670字 |
画像・動画・音声等のコンテンツ送受信 | 送信可能 | 送信不可 |
ファイルの送受信 | 送信可能 | 送信不可 |
既読表示 | 表示可能 | 表示不可 |
位置情報共有 | 送信可能 | 送信不可 |
RCSとSMSの大きな違いとして、通信方式と料金体系が挙げられます。RCSはインターネット回線を利用したデータ通信でメッセージを送受信するのに対し、SMSは電話回線を利用し、1通ごとに送信料が発生する従量課金制が採用されています。
また、RCSは画像や動画、ファイルの送受信、既読表示などの機能に対応している一方で、SMSはテキストメッセージの送受信に特化したシンプルな仕組みである点も大きな違いです。用途や目的に応じて適切に使い分けることが重要です。
関連コラム:SMS(ショートメッセージ)とは?企業での活用方法や送り方、メリットをわかりやすく解説
ビジネスでRCSを導入するならアクリート

ビジネスで、RCSを活用するなら、アクリートの「RCSコネクト」がおすすめです。
AI機能により、自動でメッセージ作成や画像生成をサポートしてくれます。AIは目的に合わせて作成するため、顧客対応に関するリソースを大幅に削減できます。また、リッチコンテンツを利用できることから、商品案内やキャンペーン情報などを視覚的に分かりやすく伝えることが可能です。
また、RCSを受信できない顧客に対してはSMSでテキストとして送信するSMSフォールバックが可能です。さらに、大手3大キャリアの審査後になりすまし防止のための認証マークを表示させることができ、顧客からの高い信頼性を得ることができます。
法人向けのRCSサービスをお探しなら、ぜひアクリートにご相談ください。
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他にも、アクリートでは、さまざまなサービスを提供しています。
- SMSを送受信する「SMSコネクト」
- 電話をかけてきた相手にSMSを自動配信する「電話deSMS」
- SMSを利用できないユーザーを認証する「IVR(音声自動応答)サービス」
など
RCSを取り入れるならよく検討を

RCSとは、リッチコミュニケーションサービスの略であり、SMSの代わりとなるサービスの規格です。SMSよりも多くの文字数を送信でき、 ファイルの送受信やコンテンツの共有などが可能です。また、リッチコンテンツの送信もでき、開封率やクリックスルー率も高いサービスとして知られています。
日本国内では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大キャリアで利用できる「+メッセージ」や楽天による「Rakuten Linkアプリ」がRCSに対応しています。最近では、一部のキャリアで条件付きではありますが、iPhoneの標準のアプリで使用可能です。
メリットの多いRCSですが、利用できる通信事業者やエリアに制限があり、国内の普及率も現時点ではまだ低い水準にあります。ただ今後ユーザー数は増えていき、 SMSに代わるツールとなることが予想されます。より詳細な情報をご希望の際は当社までお気軽にお問い合わせください。
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